辞書オブジェクト
辞書型はシーケンス型と同じく複数の要素から構成されていますが、シーケンス型と異なり要素間には順序はありません。その為、インデックスで要素を取り出すことは出来ません。その代わり各要素にはキーと呼ばれる識別子を値と合わせて登録します。
組み込み型 + 数値型 | + 整数 | + 長整数 | + 浮動小数点 | + 複素数 + シーケンス型 | + 文字列 | + ユニコード文字列 | + リスト | + タプル + マップ型 | + 辞書(ディクショナリ) + ファイルオブジェクト
辞書型のオブジェクトを作成するには次のように行います。
{キー1:値1, キー2:値2, ...}
括弧{}で囲んだ中に要素をカンマ(,)で区切って記述します。要素は値とキーのペアで構成され、値とキーはコロン(:)で区切って記述します。
キーは各要素を識別するための目印となるものです。辞書型では要素間に順序がありませんので、ある要素の前の要素とか、次の要素とかの概念はありません。バラバラに格納された各要素を取り出すには、要素に割り当てられたキーを指定することで行います。
具体的には次のように記述します。
dict = {"yamada":75, "endou":82}
上記ではキーが「yamada」で値が「75」の要素と、キーが「endou」で値が「82」の要素の2つの要素を持つ辞書型のオブジェクトを作成しています。
辞書の値はリストやタプルにおける要素と同じであらゆるオブジェクトを持つことができます。(実際にはリストなどと同じくオブジェクトへの参照を持っています)。辞書ではキーによって要素を特定し、その要素の値が参照しているオブジェクトを利用することになります。
では次のページから辞書の詳しい使い方を確認していきます。
では実際に試してみます。
#coding: UTF-8 dict = {"itou":64, "yamada":75, "endou":82} print dict
上記を「test1-1.py」として保存します。保存する時の文字コードはUTF-8です。そして次のように実行して下さい。
辞書オブジェクトが作成された時の要素の順番と、出力した時の順番が異なっています。辞書では要素に順番は無いため、単に出力した場合はどのような順番で要素が出力されるのかは分かりません。
( Written by Tatsuo Ikura )